試薬:ルシパック

基準値

管理基準値は、どのようにして決めたのですか。

実際に、外食産業での厨房や食品工場のラインで多くのデータを取り、設定した値です。
日本では保健所が、この基準値を元に食品加工工場や外食厨房などを指導しています。本方法は、保健所および衛生指導団体の教本である「食品衛生検査指針」に記載されています。

基準値の設定方法を教えてください。

基準値を設定する方法はさまざまですが、以下の①~③の方法をご紹介いたします。


①メーカ―推奨基準値で設定(平滑なもの:200 RLU以下、凹凸があるもの傷つきやすいもの(樹脂製品など)500 RLU以下)
②現在の状態に即した基準値を設定する
③ユーザーの事例を参考に設定


詳細はこちらをご覧下さい。

なぜ、医療施設の環境衛生の推奨基準値を500 RLUにしているのですか。


菌が多く検出された場所
ATP+ADP+AMP量、菌数共に多く、洗い残しが多い状態です。


 ATP+ADP+AMP量が多い
菌はほとんど存在しないが、ATP+ADP+AMP量が多く洗い残しが多い状態です。洗い残しは菌の栄養分となるため、菌が増殖する原因となるリスクがあります。


 ATP+ADP+AMP量が少ない
ATP+ADP+AMP量、菌数共に少なく、洗い残しが少なくい、最も望ましい状態です。


このグラフは縦軸:培養法による菌数、横軸:ルミテスターによる発光量での関係を示しています。 このグラフでは、100 RLU以下ですと一般生菌は非検出(10 CFU未満)でした。 この結果より、内視鏡や、手術用の器具などは基準を100 RLUにしていますが、 医療現場のパソコンマウスやタッチパネル等、手の多く接触するところ(高頻度接触面)で、基準100RLUを提示することは非現実的です。 500 RLUの時は一般生菌数は100 CFUで低いレベルであり(クリーンルームの清潔レベル)、 且つ取得したATPデータの解析(度数分布表80パーセンタイル)から、高頻度接触面は推奨基準値500 RLU以下としました。 それぞれ環境が異なるため、現場レベルに合わせて、基準値は変更して頂く必要があります。