レジオネラ属菌の日常管理にルミテスターを活用

ルミテスター&ルシパックによるATPふき取り検査(A3法)は衛生状態をモニタリングするツールであり、レジオネラ属菌の数を測定したり同定することはできません。

しかし、ATPふき取り検査(A3法)による測定値が高い場合、清掃不足など不衛生な状態であることを意味します。そのような場合、レジオネラ菌の検出率が高くなる傾向があります。ATPふき取り検査(A3法)なら、その場で簡単に測定し、入浴施設の衛生状態をモニタリングすることができます。

入浴施設の衛生管理はレジオネラ症発生防止の有効な手段であるため、衛生状態のモニタリングは非常に重要です。

 

レジオネラ対策でのルミテスターを用いた報告事例

No. 文献 検査箇所 提案された合格目安
ルシパック Pen
提案された合格目安
ルシパック A3※1
2015年3月31日厚生労働省健康局衛生課 「循環式浴槽におけるレジオネラ病防止対策 マニュアル」の改定 浴槽壁
10cm四方
ふき取り
1,000 1,600
2006年度厚生労働科学研究費補助金 掛け流し式温泉における適切な衛生管理手法の開発研究 同上 1,000 1,600
2011年3月(財)日本公衆衛生協会 平成22年地域保健総合推進事業 「保健所のレジオネラ対策における簡易迅速な 検査法の実用化と自主管理の推進に関する研究」 浴槽水

25未満:合格
25-80未満:要注意
80以上:要改善

40未満:合格
40-125未満:要注意
125以上:要改善

ルシパック A3の合格目安は、環境衛生分野においてふき取り検査に用いる試薬による違い(ルシパックPenとルシパック A3)で測定値にどの程度差があるか報告された文献※1をもとに、ルシパックPenの値を1.58倍にした換算値です。

※1 「2019年千葉県公衆衛生学会分科会 千葉県山武健康福祉センター 入浴施設におけるルシパックPen 及び ルシ パックA3 surface の測定値の比較について」 出典元 現:千葉県長生健康福祉センター

 

ルミテスターで測定する場所

  1. レジオネラ対策:浴槽水(内風呂、外風呂)、浴槽壁、浴槽縁
  2. 環境衛生:よく使用する物、接触する場所(浴槽の壁、床、縁、浴室の床、シャワーヘッド、イス、洗面器、手すり)

 

入浴施設での測定例

測定値は、環境や状況により変動しますので参考値としてご参照下さい。

ルシパック試薬は、温泉成分で阻害を受ける場合があります。その場合、浴槽の壁や床等は、温泉成分を水で流してから測定して下さい。

 ※2 合格目安:浴槽水 40 RLU未満 合格/40~125 RLU未満 要注意/125 RLU以上 不合格
        ふき取り 1600 RLU未満 合格/1,600-3,200 RLU未満 要注意/3,200 RLU以上 不合格

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