ATPふき取り検査(A3法)とは、生き物を含む多くの有機物に含まれるATP(アデノシン三リン酸)を汚れの指標とした検査方法です。管理したい場所の洗浄や清掃がきちんとできたかを、誰でも、簡単に、その場で、約10秒で測定でき、その結果を数値で得ることができます。キッコーマンバイオケミファのATPふき取り検査(A3法)は、ATPだけでなくADP(アデノシン二リン酸), AMP(アデノシン一リン酸)も含め検査できるため、幅広い汚れを高感度に検査することができます。
この検査方法は、様々な企業、地方自治体、保健所、病院などで採用されております。さらには、食品衛生検査指針(微生物編 第2版、2018年)、スーパーマーケットにおけるHACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(一般社団法人全国スーパーマーケット協会)、病院清掃管理のインスペクション(全国ビルメンテナンス協会)などに収載されています。
それでは、衛生管理に役立つツールであるATPふき取り検査(A3法)の特徴をご説明いたします。
1. 見えない汚れを高感度に検出
作業環境をきちんと洗浄したつもりでも「汚れが残っているのでは?」と、心配になることはありませんか。見える汚れは目で確認してその場で洗浄することができます。しかし、見えない汚れは、誰にも気づかれることなく、食品製造において、食中毒やアレルゲンコンタミなどの原因になります。また、医療や清掃の現場では、感染症などを広げるリスクとなります。
ATPふき取り検査(A3法)は、そんな目に見えない汚れを高感度に検査できます。洗浄や清掃が不十分な場所を確認し、汚れを取り除くことによってリスクを軽減することができます。
2. 測定時間は約10秒、迅速にその場で結果がわかる
菌検査は菌種を判別できますが、結果は2~3日後に分かります。そのため、この結果を待ってから再洗浄を実施などの判断、アクションでは遅い場合があります。
ATPふき取り検査(A3法)は、測定時間が約10秒、検査ポイントのふき取りから結果がでるまで、約1分程度です。結果が不合格なら、その場で再洗浄・再検査することにより、きれいに洗浄できたかを確認できます。きれいに洗浄されたことが確認できれば、安心して作業を開始することができます。
3. 難しい操作がなく、誰でも簡単に検査できる
ATPふき取り検査(A3法)に必要なのはルミテスターとルシパックだけ、操作も簡単なので、誰でもすぐに検査ができます。
4. 結果を数値で得られ、客観的に判断ができる
迅速で簡易的な検査方法は、定性的な検査が多く数値で管理できないため、客観的な衛生管理が困難です。
ATPふき取り検査(A3法)は、汚れの指標としているATP, ADP, AMPの総量を数値化することで、誰が行っても同様な判断をすることができ、客観的な衛生管理を行うことができます。
以上の特徴から、洗浄や清掃の評価にATPふき取り検査(A3法)をご活用いただけます。