大腸菌について
大腸菌群の中で44.5℃で発育して、乳糖を分解しガスを産生する菌群を糞便系大腸菌群といい、さらにそのうちインドール産生能(I)、メチルレッド反応(M)、Voges-Proskauer反応(Vi)、およびシモンズのクエン酸塩利用能(C)の4つの性状によるIMViC試験のパターンが「++――」のものが大腸菌です。しかし、この大腸菌は必ずしも細菌分類学上の大腸菌とは一致しません。なお、糞便系大腸菌群は、大腸菌の多くが44.5℃で発育して乳糖を分解することから、煩雑なIMViC試験を行わずに大腸菌の存在を推定しようとする意図で考えられた菌群である。
食品が衛生的に取り扱われたか、病原菌汚染の可能性があるか否かを示し、食品の安全性を評価する衛生指標菌とされています。大腸菌はヒトや家畜などの消化管内に生息する菌で、ほとんどものが無害ですが、一部の大腸菌は病原性を示します。
食肉製品(乾燥、非加熱、特定加熱、加熱後包装)、冷凍食品(凍結前未加熱:加熱後接種)、生食用かき等において、大腸菌の微生物検査規格基準が定められています。
※参考文献:食品衛生検査指針 微生物編 改訂第2版 2018
一般的な大腸菌数測定フロー
※参考文献:食品衛生検査指針 微生物編 改訂第2版 2018
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